2003/6/29...

現在の僕のMacは、MacOS 9とMacOS Xのどちらでもブートできるようになっている。MacOS 9は、長年使ってきたOSの使用感を継承しており、とても慣れた使い心地、トラブルに対する処置を熟知している事、豊富で使い慣れた所有アプリケーション群など、僕的には依存度が非常に高かったので、MacOS Xでブートする事は、いずれ訪れるであろうMacOS 9サポート終了の時の為の事前トレーニングとしての義務でしかなかった。しかし、義務とは言えども当初MacOS Xの操作は、MacOS 9に慣れきった僕には非常に苦痛を伴うもので、義務的にたまにする短時間のお遊びwebブラウジングと、このサイトのテキストのみの更新が必要な際に、さらに再起動の面倒を厭わない時に限ってGoLiveを使う程度にしかMacOS Xを使わなかった。アンチエイリアスされた美しい文字とフリーズしない堅牢なOSなどに魅力は感じていたが、それに伴う操作の違和感からくる苦痛や、不完全なアプリケーション環境を引き替えにする程ではなかったのだ。だから当然「これではMacOS Xに慣れるまでに時間がかかるだろうな」と思っていた。
しかし、その予想は外れた。
現在、義務で嫌々使っていたMacOS Xに、僕はいつのまにやら慣れてしまっている。MacOS 9でなければ出来ない作業が無い限り、MacOS Xを「使いたい」と思うようになっている。もうMacOS Xを使うのに義務感はない。操作感に慣れる事によって、MacOS Xが持っている魅力に魅了されてしまったのだろう。何より「滅多にフリーズ(OSではなくアプリのみが稀にフリーズする)しない安心感」と「美しい文字」に。
もう、完全移行する事に対する不安は一つを除いて消え去り、あるのは希望だけ。
その一つだけ残る不安とは、僕にOSトラブルの対処に関する知識がない事。
MacOS Xでは、重要なシステムファイルが不可視属性になっており、試行錯誤によるトラブル対処のしようがない事と、滅多にOS自体がトラブルを起こすことがない事(本来はありがたい事なんだけど…)が要因。まぁ、それについては徐々に得ていくしかないのだろう。
残る完全移行への問題はアプリケーション環境とフォント環境とメモリ増強のみ。
まぁ、それが一番「金のかかる」問題なので、当分完全移行は無理っぽいのですが…。

2003/6/21...

このサイトは、Appleの「.Mac(ドットマック)」というネットワーク関連有料サービスの一機能を使って公開されている。当初、無料サービスで開始されたのだが、昨年9月にサービスのクオリティ向上や安定を名目に有料サービスに移行した。
しかし、有料サービス化から9ヶ月過ぎた現在に至っても、サービスに安定はない。
月額約1,000円程度で、抗ウイルスソフト、インターネットストレージサービス(サイト公開、ネット上へのバックアップ等を含む)、IMAPメールサービス、他いくつかの会員特典が得られるのだから、安定に対して過剰な要求も期待も持っていないのだが、このサービスの悪いところは、

(1)障害があった際に、障害が起こっている事を知る術がない事
ネットワークステータスを表示するページがあるのだが、そのページが.Macサーバ内にあるようで、障害が起きている時は、そのページ自体も閲覧不能となっているので本末転倒。よって、もちろん復旧予定も告知されず。

(2)障害中も復旧後もApple側の能動的な報告がない事
上記(1)の通り、ネットワークステータス表示での障害当時の報告は閲覧不能。個々へメールでの報告もない。そして復旧後(一部接続障害が残っていても)、ネットワークステータスでは「.Mac サービスは現在 通常運用を行っております。」と、通常通りの表記のみ。事後の障害復旧・原因報告メールもない。会員限定のBBSで会員から障害報告があった際のみ、Appleから障害確認の書き込みがされる。要するに、Appleは障害報告に対して受動的にしか反応しない。

(3)対策報告がない事
上記(2)の通り、障害復旧・原因報告がないのだから、当然、今後の対策についての報告もなし。

これって、無料サービスのクオリティ以外のなにものでもないと思いませんか?
同じ事が繰り返されるようなら、来期の更新(1年契約なので)はしない。
同様に、他人に.Macサービスを絶対に勧めないだろう。

愚痴のようになってしまって申し訳ない。

2003/6/19...

1/22のコラムで書いた「Agfa Ultra100」というフィルムについて。
先日、撮影したフィルムを現像・プリントした。印象は「正当進化」である。
前身であり、とても気に入っていた「Ultra50」は、見た目以上に彩度の高い色再現で、場合によっては色が極端に転ぶ傾向があった。その極端さが気に入っていたのだが、用途を限定される特殊なフィルムとなってしまうので、販売的には奮わなかったのだろう。「Ultra100」では、高彩度を保ちつつも、極端な色転びがなく安定した発色のように感じた。感度も100となり、より使いやすくなった事で、昼間野外撮影でのネガカラーフィルムのスタンダードとして使っていこうと思っている。
コンパクトカメラを使ってスナップ写真しか撮らない方でも、今まで白く写っていた青空が、もう少し青空らしく写るかもしれないので、試しに使ってみる事をオススメする。
ちなみに、今回プリントした画像は、当サイトのphotographカテゴリ内に何枚か追加してある。ここでは基本的にレタッチ(加工)はしていないので、違いを見比べられるかも(圧縮しているし小さしモニタ表示では無理かな)。例えば、Landscape/colorでは「Ultra50」撮影は#01・#05・#12などで、「Ultra100」撮影は#13~#21です。

2003/6/15...

最近、CD(コンパクトディスク)の耐用年数が「半永久」から「約30年~80年」と認識が変わったのをご存じだろうか。
CDは、データが記録されているアルミ蒸着層と、それをプラスチックでサンドイッチするという三層構造となっているのだが、そのプラスチックのサンドイッチで使われる接着剤が、経年劣化によって剥がれやすくなったり、サンドイッチ時に内包されてしまった空気や細菌によってアルミ層が酸化したり腐食したりする事によって、再生不良・再生不能となるというのだ。
この事実を知ったのが、これから過去メディア(カセットテープ・LPレコード)のデジタル化をしようかと目論んでいた矢先のタイミングだったので、当初、保存メディアをCD-R、圧縮方式をMP3(もしくはAAC)と考えていた計画の再考を余儀なくされ、またCDメディアのバックアップすら、いずれ視野に入れなければならないのかと頭を抱えた。
だが、CDという媒体を再生・読み取りできる装置や規格が現役じゃなくなるのと、CDが劣化して再生不能となるのと、どちらが先かと考えると、CDの物理的耐用年数は、実はあまり重要じゃないと気付いた。
要は、30年を待たずにCDという規格自体の風化、次世代規格の普及があるはずであろう事は間違いなく、それ以降に訪れるであろうCDの物理的劣化前に次世代規格メディアへのデータ移行作業を完遂しているはずなので、実害を受けることはない、ということ。
とは言え、CDの保存方法によっては長持ちさせることも可能らしいので、一応気を使っておいても損はないだろうと思う。調べたところ、気を使うべきは以下の通り。

◎盤面に傷を付けない
◎プレーヤー(特に車載用)にセットしたまま放置しない
◎高音高湿を避ける
◎横に積まず、圧力をかけないように縦に並べる

情報に限らず「永久保存」ってのは夢のまた夢なのですね。

2003/6/3....

ポストVHSについて、12/6・4/26のコラムの追記。やはり、次世代DVDである「Blu-ray Disk」は無視できないと思った。と言っても、デジタルハイビジョンなどの高品位TV放送の録画を重視する人にとっての話。前回、デジタルハイビジョン映像をダウンレートせずに録画出来るのはシャープだと書いた。それは嘘じゃないのだが、それはHD上に記録する場合であって、保存するためにDVD-R等にコピーする際には525i(通常のTV放送)にダウンレートされてしまう。まぁ、DVDの記憶容量では、ダウンレートしないデジタルハイビジョン放送を20分程度しか記録できないのだから記憶容量的に、それは当然の事だ。HDに保存しておくと言っても、テラバイト(1000GB)クラスのHDじゃないと実用的ではないだろう。よって、高品位放送の録画を重要視するのであれば、選択肢は「Blu-ray Disk」しかない。Blu-rayは23GBクラスの読み書き可能のリムーバブルディスクなので(もちろんDVDの再生も可能)、保存映像で一杯になればディスクを替えればいいのだから、高品位放送を幾らでも保存出来る。最近SONYから民生機第一号が出たばかりで、価格も30万円超と高価だから買い時はまだまだ先の話しだが、将来的にBlu-rayに500GBクラスのHDが内蔵された機体が20万円前後、現行DVDと200GBクラスのHDが内蔵された機体が10万円以下で市場に並ぶことになれば、高品位を求める層と、こだわらない層とで棲み分けができそうに思う。まぁ、今後Blu-rayの対抗規格が出現することになると、またスタンダード選びに苦労しそうだし、上記のようにはいかない事になるが。
ちなみに、現行DVDとHDのハイブリッド機でのオススメメーカーは東芝だ。

2003/5/27....

昨年の音楽CDの売り上げは前年比7%落ちたという。その原因を、大きな購買層である10代後半~20代の若者の財布を携帯電話料金が圧迫しているからとか、パソコン(ネット)を使った違法コピーのせいだとかを、音楽業界は挙げた。
前者は原因として十分ありえるだろう。後者も原因の一部であることは間違いないだろう。しかし、それらが最大の要因だと僕には思えない。
音楽業界では、後者の違法コピーを撲滅するために「コピーコントロールCD(略称:CCCD/パソコンのハードディスクへのコピーが出来なくなるような技術を取り入れたCD。音質が落ちるとか、再生できないCDプレーヤーがあるとか、悪性の副作用がある。)」を投入したりしているが、落ち込みに歯止めはかかっていない。まぁ、CCCDについては、違法コピー防止のために、正当に使用しているユーザーへも使用制限を課す方式という事で、逆に不買運動などが起きて売り上げ低下に拍車を掛ける結果を導き出している愚策だから自業自得だ。事実、今年も5月までの累計でも前年比18%落ちたというのだから、違法コピーが売り上げ低下の直接的な原因ではないと思える。違法コピーは撲滅すべき行為であるのは間違いないが、それに売り上げ低下の原因をなすりつけ、ユーザーに極端な使用制限を強いるのはお門違いだろう、エイベックス。ちなみに、ソニーが導入した「レーベルゲートCD(略称:LGCD/ネット経由で認証を取る事によって、ハードディスクへのコピーを1回許可されるという方式。)」は、正当使用者へ「ネットで認証」という行為を強いるが、結果的に使用権の制限はCCCDに比べて格段にユーザー本位であることから、こちらは市場に受け入れられる事と思う。
さておき、結局最大の原因はなんであろう。
僕が思うに、ただ単に現行の音楽に魅力がないからじゃないだろうか。ダミ声張り上げるだけで多様性がなく音楽的に低レベルなJラップ、同じ様な歌い方する人ばかりで没個性のR&B、過去の名曲のカバーに頼りすぎて目新しさの薄いポップスやロック(パンク)、売出し方次第のヒットチャート、どれも陳腐だ。また、売出し方が演出過剰で、受け手側はどんどん白けていっているようにも思える。
音楽がビジネスであることは昔から変わっていないが、モーニング娘などの売り方を見ていると、現状はビジネスである事を「開き直っている」ように思えてならない。
音楽は家電製品とは違う。
ビジネスの裏に隠れている創り手の魂を消し去っても、過剰演出しても、音楽は工業製品同等以下に堕ちてしまう。そして、今現在、多くの工業製品的音楽が氾濫しているので、リスナーは冷め、結果売り上げが落ちる事に繋がっているのではないだろうか。
まさに音楽業界としては認めたくない(認められない)原因だろうが、認めなければ創り手にとっても、聴き手にとっても、良い未来はないように思う。

2003/5/25....

最新の無駄な技術をひとつ。
『米フレックスプレー・テクノロジーズ社と米ウォルト・ディズニー社傘下の米ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテインメント社は16日(米国時間)、開封後48時間視聴が可能で、その後は捨てることもできるという、人気映画のDVDの販売を開始することを発表した。』
このディスク(名称:EZ-D)は、開封後48時間後にディスクに使われている樹脂が空気に反応し、読み取り不可能にしてしまうという物。レンタルの返却の手間を省くという売り文句らしい。
まぁ、レンタルの返却の手間云々というのはともかく、普通映画のDVDって何度も見たいと思ったり、残しておきたいと思わないと買わないモノなので、500円くらいで新作を販売できたら、もしかしたら眠っている需要を掘り起こせるかもしれないし、何かしらの企画と連動させることによって、多大な成功を収めるという事も十分ありえるだろう。
しかし、どうしたって残るのは“ゴミの山”だ。
利便を求める事によってゴミを増やすなんて、全くもって前時代的発明だと思う。もしEZ-Dが、レンタルDVDの単なる代替品的な形で商品化されたしたら、否、EZ-Dでのみ可能である企画であり、またそれの必要性が非常に高く、さらに他に選択肢がないような物でなければ、僕は絶対に買わない!!

2003/5/21....

サイト意匠全面刷新完了。
意匠変更に伴って、テキストのみだったコンテンツに画像追加、新コンテンツの追加など、若干内容も更新しています。ちなみに、旧デザインへは、新設カテゴリである「DESIGN」内のkaleidoscope logoメニューから行くことが出来ます(更新はしません)。
今後とも宜しくお願いします。

2003/4/29....

近年、中国に対して「無限の可能性のある市場」として、また「低コストでいて高品質を可能にする生産力」として注目されてきた。多くの企業が生産拠点を置き、多くの業界が市場開拓・獲得しようと鋭意努力している。僕も未開拓の市場であることも、競争力のある生産力であることも間違いのは理解できるが、チャイニーズドリームというかゴールドラッシュのように手を出すと、いずれ痛い目に遭うだろうと予想してきた。その理由は、中国が中国共産党一党独裁国であるから他ならない。情報公開率が極めて低いし、中国共産党にとって都合の悪いことはもみ消し・反故何でもありで、それが国内情だけではなく国際的にさえ同様の姿勢ときたら、もう政治や社会に対して信用しようがない。言うまでもないが、ビジネスとは契約によって成り立つものだ。契約とは信用があってこそのものなのだから、その信用性の薄い中国とのビジネスに危機感を抱くのは当然だろう。言うなれば中国進出はビジネスの成否のギャンブル以前に、その進出自体がギャンブルのようなものではないかと僕は思うのだ。右へ倣えで中国進出し、多くが金鉱を掘り当てても、それが泡とはじけ、その影響が日本経済に与える打撃を思うと、とても恐ろしくなる。
最近のSARS騒ぎにおいて、中国の信用ならない一面が改めて浮き彫りとなった。「負の要素は取り敢えず隠蔽」する体質に変化がないうちは、いつ約束を反故にされてもおかしくない、という構えでいるべきと強く思う。
(ここで言う「中国」とは「中国政府」の事であり、「中国国民」を指すものではありません。誤解無いように願います。)

2003/4/27...

最近、友人からDVDを借りられるので、またレンタルでもDVDの種類が増えてきたので、DVDで映画を見る機会が飛躍的に増えた。VHSで見る事の方が稀な程。DVDは、見る時点で字幕/日本語吹き替えが選べるし、メイキングなどの特典映像も見られるし、何より映像が綺麗(VHSではとても見難かったクレジットもちゃんと判読できる)であることなど、一度恩恵を得ると「さすが新世代(VHSに比べて)のメディアだ」と感心し、旧世代には戻れなくなる。しかし、逆にとても不満に思うこともある。DVDメニューの作りだ。DVDには必ずチャプター選択、音声選択、字幕選択、特典映像などを選ぶ為のメニューが存在するが、その作りにイライラさせられる事が多い。例えば、ユーザーがメニューを選択できる状態になるまでに10秒以上待たされるものがある(この種がとても多い)。この間ムービーが流れているのだが、1度目のムービーは許容できても、毎度DVDメニューに行くたびに同じムービーが流れると、さすがに辟易してしまう。例えるなら、トップページに行くたびにFLASHのスプラッシュムービーが表示されて(しかもSKIP不可)10秒以上待たされるホームページのようなものだ。ネットにおいてさえ、最近はそういう作り手の独りよがりページは減っているのに、DVDにおいては全盛というのはどういう事だろう・・・。また、DVDメニューのデザインもコテコテのものが多く、センスの良いものは極めて稀だ。また、DVDメニュー内の音声選択と字幕選択が別になっているというのも、ユーザーとしては面倒極まりない。英語音声にする人は字幕にするだろうし、日本語音声にする人は字幕を切るか日本語吹き替え用字幕にするだろう事を考慮すれば、それらの選択は同一ページにおいてさせるのがユーザーフレンドリーだと思うのだが、残念なことにそういうものも稀だったりする。DVDメニュー制作者は「見る立場になって考える」事が出来ない人が多いのだろうか・・・。そんな中、最近見た「ヴァニラスカイ」のDVDメニューは際立って秀逸だった。メニュー表示前のムービー、メニューのデザイン、メニュー選択後のページ移行のムービー、全てがシンプルでいてハイセンス。機会があれば、是非ご確認あれ。

2003/4/26....

以前、このコラムで語ったポストVHSであるDVD+HDハイブリッド機。より強く興味を持ったので、最近各社のカタログを集めて見て検証してみた。しかし残念ながらまだ各社一長一短で、どうも購買意欲をそそられるモノは無かった。ハイブリッド機に僕が望む機能は以下のものだ。1.ネット番組表での予約が出来る事。
2.ネットを介して外からパソコンや携帯等で予約が出来る事。
3.16:9画像もその画像サイズで記録出来る事。
4.フレーム単位の編集が出来る事。
5.その他、編集の自由度。
6.120GB以上のHDサイズ。
7.増設、または置換用にPC用の内蔵HDを使用可能。
8.外観のデザイン、リモコンの操作性。今思いつくのは上記だが、それらでさえ完備している機種はない(デザインを除いさえも)。まだ新しい製品群なので、今後どんどん改良されていくであろう事は間違いないだろうから、現時点ではどうやらまだ購買期ではないようだ(価格の低下やHD容量の倍増なども当然あるだろうし)。ちなみに、ネットを利用した便利なサービスの充実はSONYや東芝がリードしていて、デジタルハイビジョンをダウンレートせずに記録できるのがSHARP、その他は平均的な作りのようだ。取り敢えず現時点では、この分野で「新しい便利」を提供できるであろうネットサービス分野において、今後どんな面白い企画が登場するかがとても楽しみにしておこう。

2003/7/5

最近の僕の物欲を刺激する物として、このコラムで何度か取り上げた「DVD・HDDハイブリッドデジタルレコーダー」と、もう一つ「デジタル一眼レフカメラ」がある。
そこで、デジタル一眼レフについて書こうと思っていたのだが、その前に余談を一つ。
最近、コンパクトデジカメが500万画素を超え、携帯電話のカメラでさえ100万画素だというから呆れた。いや、もちろんこの呆れは「無駄な事してるわ」って意味で、本当に呆れているのだ。 コンパクトデジカメも携帯電話のカメラも画素数が増える一方、レンズの解像度はそれほど変わっていない。それもそのはず、画像素子(CCDやCMOSなど)の技術革新性能向上は、新しい技術なだけに日進月歩だが、現在のレンズの性能は、長年の技術革新性能向上の末にあるものなので、そうそうレベルアップなどしないのだ。しかも市場のニーズで小型化を強いられる事によって、一番スペースを必要とする光学系の場所が省かれる事になるので、解像度向上の余地もない。
よって、それらの撮像素子はボケた画像を読み取らされている事になる。
コンパクトデジカメにおいての撮像素子の高精細高密度化は、マーケティング云々を無視して機能にのみ注目すると、ただ単にピクセル数の多い大きい画像を得る為だけであり、高画質になるのではない事を覚えておいてほしい。そういう意味で言うと、携帯電話の100万画素は、17インチのCRTモニタ一杯の画像を得られるとも言えるので、超低画質であっても無意味ではないのかもしれないが(でも50万画素(約800×600pixel)で十分とも思うが)、コンパクトデジカメに500万画素(約2500×2000pixel)のボケボケの大画像作らせるのはどうかと(アホかと)思ってしまうのだ。
要するに、コンパクトカメラ型のデジカメであれば、レンズの能力限界的にも、また得られる画像サイズの利用限界(一般家庭にあるのはA4プリンタと考えて)的にも300万画素程度、携帯電話カメラは100万画素以下程度で最適であり十分だと言いたいわけなのだった。
ちなみに、一眼レフタイプのデジカメの撮像素子の面積は、コンパクトデジカメの約4~8倍以上もあり、しかも、レンズは解像度や画質、明るさ、色を徹底して追求されて設計・製造されているので、1300万画素以上の撮像素子ですら能力を十分に発揮できるようになっている。まぁ、銀塩フィルムの撮像能力は1600万画素相当(実際は600万画素相当なのだが、デジカメの撮像素子は1ピクセルでRGB(またはCMY)を読み取るのではないので、デジカメ換算すると実質約3倍となる)それ以上なのだから当然と言えば当然といえよう。

2003/4/15

先日、統一地方選挙が行われたが、とにかく投票率の低さにビックリし、日本の民意の低さを嘆き、同時に恥ずかしく思った。この国の国民は、ホントに自国に戦争が起きなければ変わらないのだろう。どれほど株価が下がっても、どれほど政治腐敗が進んでも、それらが実害としてその身に降りかかったとしても、目先だけしか見られないのが残念ながら実状なのだろう。
ちなみに、投票率が低いとどうなるのか。この日本において一番多いのは「支持政党無し」のいわゆる無党派層である。最大支持されている政党は自民党であり、約30%前後の支持率なのだが、それに対して無党派層は実は50%前後もいるのである。
政党支持者はもちろん選挙に行く訳で、それだけでも既に50%近い投票率になるのだが、今回の統一地方選の都市部の投票率が50%ちょっとということは、投票者の多くが政党支持者であることになる。となると「○○党公認」候補が有利になり、より支持されている政党の公認候補が勝つという結果になる。
支持政党を持たない者は、政党に対して何らかの不信感を持っているから支持しないのであろうが、その者達が投票しない事は、政党を応援していることに他ならない。不信感を自ら増長する結果となる行為だ。政党に対する不信感を払拭する唯一の方法は「投票する」ことなのだ。
一票では何も変わらないと言うセリフは格好悪い。例えは悪いが、宝くじも買わねば当たらない。同様に選挙も投票しなければ変わらないのだ。僕は無党派層が大きく影響を与える選挙をとにかく見てみたい。そういう現象が起これば、政党は無党派層を幽霊ではなく、重要な有権者層として認識する事になるだろう。
無党派層という「大衆」が議会に影響力を持てなくて、何が議会制民主主義か。
改めて考えて欲しいと願う。

2003/2/20

とうとうアメリカによるイラクへの最後通告が発せられた。僕は戦争という行為自体を容認するつもりはないが、ただ反戦を叫ぶだけではいたくはない。ある意味、これまでの経緯はアメリカの負けじゃないだろうか。結果、イラクは世界的反戦気運に上手く乗じて、現状においてのアメリカは国際的世論を無視した暴君として認知されていることがその証拠だ。実際、そういう側面は間違いなく存在するだろう事は否定しないし、その事についてはアメリカのファシズム化の懸念さえ感じる(排他的思想という意味で)。しかし・・・[事情により途中までしか書けなかった]

2003/2/20

以前、MR-S(トヨタの車)のメーリングリストでオイル添加剤が話題にのぼった。その中で「エンジンに良い物である事は極めて稀」という主旨の話しもあった。それまで、何の気無しに使っていた分、疑念を強く感じ、ネットで色々と調べてみたら、それは酷いものだった。例えば、僕がTVショッピングの宣伝文句に踊らされて使っていたモーターアップ(氷漬けのエンジン始動したり、オイル抜いたエンジン内部に水ぶっかけたりしていたヤツ)は、塩素系極圧剤という種に分類されるものなのだが、一般に塩素系極圧剤とは、塩素によって摩擦面を溶かして潤滑させるもので、確かに摩耗を防ぐ事については十分にその役を果たすが、摩耗とは別の面で耐久性の低下を招く恐れの否定できないもののようなのだ。また、塩素系極圧剤は、極圧剤としては優秀なものらしいのだが、実は現在は余り使われておらず、使われている現場においても代替品へ移行されているという。燃焼した際にダイオキシンが発生する場合があるからというのが、その理由だそうだ。
TVのニュースなどでは、どこぞのゴミ処理工場でダイオキシンが発生しているなどと報道し、またその危険性を世に伝えているが、そのTV局が流すショッピング番組で、ダイオキシンの発生の恐れがあるような商品を堂々と売っているのは、まったくケシカランね。商品の検閲というか、日本で売るに適した物かどうかを事前に調査するくらいはしてもいいんじゃなかろうか。パッケージの成分表示には大雑把にしか表記されていないので、視聴者・消費者には調べようのないことなのだし。
とにかく今回調べた上での僕の結論:モーターアップに限らず、エンジンオイル添加剤入れるより、その分高いエンジンオイルを入れた方が、エンジンにも環境にも良いようだ。また、TVショッピングはウサンクサイが、物によってはアブナイ物さえある事を認識した上で見よう、買おう。

2003/2/14

僕は小泉首相が好きだ。一頃のブームのような人気がなくなり、最近では丸投げ純一郎などと揶揄されたり、不景気の責任を押しつけられたりしているが、考えてもみて欲しい。皆さんの記憶に残っている日本国の総理大臣で、彼ほど身近な者がいただろうか。これまでの総理大臣(に限らず議員先生)は、何を考えているのかわからず、誰かが考えたことを話しているようにしか思えない言動をする人ばかりだったじゃなかろうか。僕が彼を好きなのは、彼が自分の言葉を持ち、自分の言葉を使う為政者だからだ。彼の代わりに誰が総理大臣になったとしても、その落差は大きいだろうと断言できる。
しかし、それとは別に、今の与党と野党の関係に危惧もしている。というのも、現在の与党党首小泉純一郎が、いわば「野党的」改革路線を行き、その抵抗勢力もまた与党に存在しているからだ。与党の中に、野党的要素と与党的要素が並立いているということだ。これ即ち、野党の存在価値が殆ど無い状況なのである。総選挙となった際、革新を支持する票も保守を支持する票も、全ては自民党に流れる構図だ。もし、これが策であれば、自民党のブレーンは凄まじい切れ者だ。実は、自民党の策については、森から小泉首相への交代の際も感じたのだが、それはまた次の機会に。とにかく、野党を現在の愚行から脱却させ、小泉か非小泉かではなく、自民か非自民かという構図を国民に認識しなおさせるブレーンを野党は持つべきだろうし、持ってほしいと切に願う今日この頃なのである。

2003/2/8

先日、調べ事があって十年ぶりに図書館に行った。そこには学生、主婦、リタイヤしたおじさんなど様々な層の人々で賑わっていた(もちろん静かに)。そして、なんとなしにマンウォッチングしていると、ふと気付くことがあった。学生は懸命だ。懸命に勉強している。そして、その姿は楽しそうではない。知識を詰め込んでいるが、その知識が知性豊かにするためのものとして受け入れず、記号を憶えるように、ただメモリーされていく作業のように見える。主婦はどうだろう。結婚してまだ数年しか経ていないような若い主婦が、建築の本を熱心に読んでいるその姿には焦り色が垣間見られる。ただの主婦でいる不安からか、またはただの主婦でこれからの一生を終えたくないという切迫感からか、とても感性豊かになりそうな精神的余裕は感じられない。では、リタイヤしたおじさんはどうだろう。彼らは優雅だった。持て余すほど取り戻した余裕を振り向ける先を見つけ、そして何より知識を得る喜びを感じている風に見える。
図書館という知識の宝庫で、思わぬ勉強が出来た一日であった。

2003/1/22

とても気に入っていたカラーネガフィルムがあった。「AGFA ULTRA 50」という名のフィルムだ。どういう経緯かは知らないが、「見たままの忠実な色再現」が主流の銀塩フィルム界において異端だったからだろうか、約2年ほど前に製造中止となってしまった。
そう、そのフィルムは異端だった。
なにせ「見た目以上の高彩度」、見た目以上に、赤い物は赤く、青い物は青く写るという「極端な色表現」をするフィルムだったのだ。しかし、その極端な高彩度が、面白い効果を作品に与えてくれる事に、僕はとても気に入っていたので、アグファに再販もしくは後継品の販売を陳情したりもした。
それ以来約2年間、代替品を探したが見つからず、同様の効果を求めるには、スキャンしてPhotoshop等で彩度を上げるなどをする以外になかったのだが、やっと後継品の発売となったようなのだ。
新製品の名称は「ULTRA 100」。
感度がISO100となった分、使い勝手が良くなったことだろう。使用するのがとても楽しみだ。

2003/1/17

今回、サイトリニューアルにあたってブラウザの違いやOSの違いによる表示確認をしたが、OSブラウザの違いによる色味の違いがあるのは仕様がないとして、基本的に最新のブラウザにおいてレイアウトのズレなどが起こらなかったことは満足した。
しかし、MacOS X版のInternet Explorerにおいてのみ、同じ色設定をしたはずの別々のフレームに表示されたオブジェクトの色が異なって見えるのには参った。
webセーフカラーのみを使用したり色々試してみたのだが、どうしても統一できなかった。
ちなみに、MacOS X版のNetscapeにおいては問題なく表示されていたので、これはOS X版のIEの問題なのだろうと断定して、残念だがOS Xの推奨ブラウザからIEを外した。
このサイトは個人サイトなのでこの対処でも特に問題はないのだが、これが商用サイトの制作だったとしたらとても困っただろう。
OS Xにおいても他を大きく引き離した最大シェアを誇っているブラウザでそんな問題があっては、その障害が発生しないようなデザインコンセプトに変更せざるを得ない。
まぁ、個人サイト制作の機会に出逢って幸いだった。

2003/1/1

年が明けた。今年は世界情勢的にも、また自分自身の人生も「激動」の一年となりそうだ。
自分自身の人生における激動は望むところではあるし、また必要なことだと思っているのでいいのだが、世界情勢における激動は深刻な問題だろう。
平和な時代とは、ただ「戦争のない時代」であり、また戦争を生む土壌を築く時代なだけなのだが、それでも平和であることは戦争しているよりも幾万倍の価値がある。
平和を維持することはとても困難だ。
いずれは戦争の時代へと辿り着いてしまうのは必然なのかもしれない。
それでも、我々は平和を維持する努力を怠ってはならない。
この時間の流れは、我々だけの流れではなく、この流れは我々の子孫へと続く流れなのだから。
子を持つ親は、より深く考え、行動してほしいと願う。
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。