Canon EF24-105mm F4L IS USM
EOS 5D Mark IIのレンズキットとして入手した初めてのLレンズ。
ズーム全域でF4と、特に明るいレンズではないが、使用頻度の高い焦点域とIS(手ぶれ補正機構)によって使い勝手はとても良い。
購入と同時に起きたSIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACROのマウント部破損で、SIGMAのリプレースとしてこれからの僕の常用レンズとなるはず。
初めてのLレンズ
僕はLレンズに対して特に妄信的な感情は持っていない。
逆に、『高価なレンズじゃなければ撮れない写真』など存在しないと思っている。
同じ焦点距離、同じ開放F値であれば、微細なクオリティを除いて撮れる写真に違いはない、と。
もちろん、耐フレア性能や、周辺光量性能、湾曲などの違いによって、求められる写真の評価を左右するシーンにおいては必要な性能となるのは理解しているので、必要なシーンで必要な性能が欲しいとは欲する。
単純に『レンズが良ければ写真も良くなる』訳ではないという意味で欲していない、という事。
だが、初めてツァイスレンズを使用した際に、ファインダーを覗いた時の気持ちの高ぶりと、レンズに対する信頼が写真に影響すると感じさせられた事もある。
そんな複雑な気持ちを抱えながら、このレンズを使い始めた。
初使用での感想と、その後の評価
使って感じたのは、『中の上ってところかな』。
驚くほどの耐フレア性能がある訳じゃなく、特に明るいレンズでもない。
だから、仕上がる写真自体に、正直オドロキは感じなかった。
ただ、撮影中の使用感は良い。
24-70mmでは望遠側のズーム域が欲しいと感じていたところが解消し、被写体ブレ以外には絶大な効力を発揮するIS。
特に大きく重いわけでもないボディ。
F4と明るくない開放F値は、高感度ノイズ特性に優れた5D Mark IIとの相性の良さを物語っている。
という訳で、『撮れる写真にはオドロキはなくとも、使い勝手に満足できる』レンズだと評価する。
作品作りよりも、フットワークの求められるシーン(披露宴会場とか)での活躍が期待できるレンズだろう。
あと、5D Mark II限定で言うと、ムービー撮影の際もISが非常に有効だ。
2009年6月著