CONTAX RX

改めて「ちゃんと写真やりたい」と思い立って購入した、今の僕を作ったとも言えるカメラ。

AF全盛時代だからこそ、スプリットマイクロプリズム

購入当時、また今でもそうなのだが、僕はMF(マニュアルフォーカス)カメラの純正ファインダー(覗き穴)スクリーンであるスプリットマイクロプリズムが好きだった。
逆にAFのマットスクリーンのようにピンがつかみにくいスクリーンが大嫌いだった。
また、以前使用していた京セラ230AFのAFの精度が甘く、ピント合わせは自分でやりたいと思っていた。
よってMFカメラを購入しようと心に決めていた。

カールツァイスへの憧憬

当時、国産メーカーはAF機種への移行を既に終え、主力は完全にAFとなっていた事から、またコンタックスとそのレンズであるカールツァイスへの強い憧れがあった事から、国産メーカーは全く選択の対象にならず、コンタックスに狙いを絞っていた。
併せて、目の悪い僕にとって嬉しい機能であるDFI(デジタル・フォーカス・インジケーター:ピント合わせ用のメーターがファインダー内に表示される機能)を持つRXが、コンタックスラインナップ内のローエンドにあったので、あっさりとRX購入を決めた。

RX、そしてDFIについて

ローエンド機らしく、最速シャッタースピードが1/4000秒というスペックなので、その点においてのみ不満があったのだが、それ以外は概ね満足していた。
それもそのはず、ローエンド機とは言え16万円という国産メーカーならば中高級機並の価格なのだから、それなりの高級感があったせいだろう。

DFIは意外にも非常にセンシティブで、非常に精度が高く、動く被写体には全くもって使えなかったが、静物撮影時に視力の悪さを補う意味でも、またプラナー85mmのようなピントの掴みにくいレンズを使用する際にも頼りになる素晴らしい機能だった。

AX購入後、AXにメインの座を明け渡しはしたが、現在でも広角レンズ・モノクロ撮影時等に使用する現役機として使い続けている。

2002年頃著