Carl Zeiss T* Planar85mm/f1.4

名玉と言われ、そしてその名に恥じない写りで僕を魅了してくれた最高のレンズ。

カールツァイスへの憧れの象徴

以前使用していた京セラ230AFの付属レンズが、35~70mm/f3.3-4.5という凡庸で特徴のないレンズだったからだろうか、良いレンズを求める気持ち、特にカールツァイスへの憧れは非常に強かった。
実際、カールツァイスレンズを使用したいが為にコンタックスのボディを選んだようなものだ。

そして、このプラナー85mm/f1.4の存在を知ってからは、レンズの性能(明るさ)のみならず、レンズ自体の存在感や見た目にも惹かれ、購入に至った。

使用者に対する要求が高いレンズ

撮影してみると、絞り解放ではとても曖昧で危うく、絞ると結構シャープな画像となる。
絞り解放付近の「危うい」というのは、映し出す画像の曖昧さという意味でも、またピントが合わせ難いという意味でもある。
近距離でのポートレート撮影などでは、目にピントを合わせると耳はボケ、顔を斜めから捕らえると、片方の目に合わせると、もう片方の目がボケている。
ボケかたも揺らいでいるようにボケるので、ファインダーでピントが掴みにくい。
絞りを開くと揺らぎ、絞るとシャープになる、その双方の特徴と利点を考慮して絵作りが出来れば、とても幅広く使えるレンズとなるのだが、そういう意味で、このレンズが撮影者に要求するレベルは結構高いように思う。

色は文句なく良い。コクがあるとでも表現すれば良いだろうか。
また、f1.4という明るさから、早朝・薄暮時や室内の撮影などでも結構重宝している。

ピントを掴みにくい事を除いて、特に難点はない。
とにかく、購入して満足し、所有して満足し、使用して大満足している最高のレンズである。

2002年頃著


Carl Zeiss T* Planar85mm/f1.4 作例01

CONTAX AX,
Film:Kodak E100VS

Carl Zeiss T* Planar85mm/f1.4 作例02

CONTAX AX,
Film:Kodak PORTRA160VC

Carl Zeiss T* Planar85mm/f1.4 作例03

CONTAX AX,
Film:Kodak T400CN

Carl Zeiss T* Planar85mm/f1.4 作例04

CONTAX AX,
Film:Kodak T400CN